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つい夜更かししてしまう本を紹介しています。

徹底ネタバレ解説!『きのうの影踏み』あらすじから結末まで!

きのうの影踏み (角川文庫)

 

小学生のころにはやった嫌いな人を消せるおまじない、電車の中であの女の子に出会ってから次々と奇妙な現象が始まり…、虫だと思って殺したら虫ではなかった!?幼い息子が繰り返し口にする謎のことば「だまだまマーク」って?横断歩道で事故が続くのはそこにいる女の子の霊が原因?日常に忍び寄る少しの違和感や背筋の凍る恐怖譚から、温かさが残る救済の物語まで、著者の“怖くて好きなもの”を詰め込んだ多彩な魂の怪異集。

【「BOOK」データベースより】

 

十三編の話から構成される短編集で、辻村さんの作品としては珍しく物語というよりもエッセイのような作品になっています。

内容としては不思議なものやホラーに分類されるものが多いのですが、決して直接お化けが出てきて怖いというものではありません。

 

ありふれた日常の光景なのですが、その中にたまに常識や科学では説明がつかないような現象が起きます。

本書はそういったものを扱っていて、辻村さんの新たな一面を見ることができます。

 

この記事では、そんな本書の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

十円参り

 

ある女性が、友人に聞いた話。

同じ団地に住む小学生のミサキ、マヤ、なっちゃんは仲良しでしたが、ある日、なっちゃんがいなくなってしまい、二人以外の間ではそんな子は元々いなかったとされていました。

 

必死に調べるうちに、十円参りのせいではと二人の間でなります。

 

団地の裏山にある神社の賽銭箱に、嫌いな人や消したい人の名前を書いた紙と十円玉を一緒に十日間続けて投げる。

ただし、誰にも見られてはいけない。

 

すると紙に名前を書かれた人は消えてしまい、入れた十日分の紙が血みたいな真っ赤な色に染まるのだといいます。

しかし、なっちゃんは誰かに嫌われたり恨まれたりするような子ではなかったので、誰が名前を書いたのか分からず、最終的に二人はお互いを疑います。

 

すると、十日間は続けなくてもどちらも一度はなっちゃん、そしてお互いの名前を書いていたことが判明し、二人は怖くなって神社に確認しに行きます。

そうすれば、筆跡から誰が書いたか確認できると。

 

ミサキは持ってきたトンカチで賽銭箱の鍵を壊します。

すると、中には真っ赤に染まった紙がありました。

 

二人は枚数を数えます。

全部で十枚ありました。

 

二人は恐る恐る紙に書かれた名前を見ます。

そこに書かれていたのは、ミサキとマヤの名前でした。

 

そして、二人はようやく気が付きます。

なっちゃんがいないと騒ぎだす前あたりから誰にも会っていないことに。

 

つまり、消えたのはなっちゃんではなく、二人の方だったのです。

そして、この話を女性に話す人物、彼女はナツミといいます。

 

女性は架空の質問と前置きした上で、なっちゃんが二人を消した理由を聞くと、ナツミは答えます。

二人の独占欲が高まり、身の危険を感じた。そして、他の子とも遊びたかったから。

 

女性には、この話がナツミと関係あるのか、そもそも本当のことなのか判断がつきません。

しかし、少なくともナツミは団地に住んでいたことがあり、その中にミサキとマヤの名字の家もあったが、そんな子どもはいませんでした。

 

そして、ナツミは付き合っている彼氏の束縛が激しいのが一番の悩みだと笑うのでした。

 

 

手紙の主

 

主人公の女性作家は、別の作家と『身近にある怪異』というテーマで対談し、そこで相手の作家が数年前にとある手紙を受け取ったと話します。

相手は男性で、コピー用紙に自分で罫線を引き、筆圧の薄い鉛筆で書かれたとにかく読みにくいもので、そもそもその作家の本は一冊も読んだことがないのだといいます。

 

ただ名前に興味を持ったから送ったという奇妙なもので、内容も好きな女性歌手のラジオを毎日聞いているという作家とは何の関係もないものでした。

すると、その話を聞いて女性作家も、自分も似たような手紙をもらったことがあることを明かしますが、彼女の場合、差出人は女性で、好きな歌手は男性と微妙に違っていました。

 

その後、女性は別の作家にも手紙のことを聞きますが誰ももらったことはなく、次第にその存在を忘れていきます。

ところが二か月後、同じ手紙をもらったという女性作家が現れ、調べるとそこに書かれた歌手は存在しないのだと教えてくれます。

 

女性は怖くなって神社で処分してもらい、宮司からは内容をそのまま転記するのは控えた方が良いと忠告されたそうです。

その後、別の人からも手紙が届いたという話を聞き、その内容は女性が知る内容と同じで、女性は手紙の主の実体が作られ始めたような感覚を覚えます。

 

それからしばらくして、別の人はサイン会の時にもらった手紙の中に例の手紙が混じっていたことを明かし、変な人はいなかったといいます。

女性は手紙の主が近づいてきているのを感じ、自分が話題にしているのが原因ではと怖くなります。

 

相手は差出人の名前を言おうとしますが、女性は聞きたくないと拒否し、来週、その人と神社に行って手紙を処分してもらおうと思いました。

そして、もう止まらないかもしれないけれど、自分に手紙の話をこれ以上持ち込まないでほしいと願うのでした。

 

 

 

丘の上

 

ほんの五ページの話。

妊娠九か月の女性は、夫や他の人とともに丘の上に避難し、濁流にのまれ、次第に水が引いていく丘の下を眺めます。

 

誰かが犬を下ろそうと言い、一人の男性がパラシュートで犬とともに下に降ります。

ところが、犬は着水を失敗し、命を落とします。

 

夫婦も下に降り、夫が犬の死体を抱き上げます。

犬が死んでしまったことを隠さないといけませんが、夫はすでにツイッターでその存在を公開してしまっているため、なかったことにはもうできません。

 

不意に女性が見ると、それは犬ではなく人間の赤ん坊でした。

 

ここで女性は、里帰りで帰っていた実家で目を覚まします。

お腹の中で、子どもが動いています。

 

丘の上からの出来事。

あれが夢なのか、はたまた現実なのかは分かりません。

 

 

殺したもの

 

私は大学のゼミの教授に誘われ、他の学生と一緒に合宿として教授の生まれ故郷にやって来ました。

そして合宿が終わり、宿を後にする日、私は食堂の白い壁に脚の長い虫を見つけます。

 

何気なく持っていた雑誌で潰しますが、予想より遥かに重たい感触に嫌な予感がします。

すると、背後から教授がティッシュのような白い布で壁を拭い、赤い筋が壁に放物線を描きます。

 

壁には他に虫の脚と思われるものが二本残されています。

私は教授にこの正体を聞きますが、『〇×△※』とうまく聞き取れません。

 

教授が行ってしまい、私はもう一度壁を見て驚きます。

虫の脚だと思ったもの、それがピーターパンに出てくる妖精のような可愛い靴をはいた脚に変わっていたのです。

 

そして瞬きをすると、そこには赤い筋だけが残り、もはや人間の脚には見えませんでした。

 

 

スイッチ

 

オレは電車で見知らぬ女性に声を掛けられ、話すうちにだんだんと気味悪いものを感じます。

女性は新大久保で降りるようでしたが、その際にオレに『私と一緒にここで降りるのと、私があなたの駅までついていくのと、どっちがいいですか』と聞きます。

 

オレがどちらとも違う回答をすると、女性は同情するような目でオレを見た後、下車します。

オレは予定通り池袋で降りると、バスに乗り込みますが、ここから奇妙なことが起こります。

 

バスに乗っている老婆の手が血まみれで、オレは驚きますが、乗客は誰も気が付きません。

また運転手はそのことに気が付きますが、老婆が下車する際についた血をふき取るだけで、慌てようともしません。

 

オレはバスを降り、会社に向かって歩き出しますが、途中で真っ黒い車とすれ違います。

ところが、その車の下半分は焼けただれ、尋常ではありません。

 

そんなおかしなことが続き、電車であの女性に会ったことがきっかけなのかと考え始めます。

女性の出したどちらか答えを言うべきだったのではと。

 

その後もおかしなことは起こり、オレは気が付きます。

こういうことはよくある、どこかでスイッチが入って感じるようになっただけだと。

 

そしてオレの目の前で、女の子に対して男が声を掛けます。

相手が違うけれど、オレは思います。彼女もまた、スイッチが押されるのだと。

 

 

私の町の占い師

 

辻村さんの体験した実話。

三年前の夏、出産のために里帰りしていた時のことです。

 

出産を控えても仕事の関係者が山梨の実家を訪れ、彼女はそれを歓迎します。

そしてある日、近所に占い師が住んでいることを知った辻村さん。

 

その占い師は女性で、相手を抱きしめるだけで相手のことを占うのだといいます。

一度、今日はやめましょうと言われた人がいて、その人は帰り道、交通事故で亡くなってしまいます。

 

しかし、辻村さんは特に占いなどは必要とせず、求めてもいませんでした。

ところが六年前、不思議な体験をします。

 

先輩作家のファンクラブの一人から『三年後にすごくいいことが起こる』と言われ、三年後、文学賞の直木賞を受賞します。

その後もその人は辻村さんの顔を見るだけで彼女の考えていることや現状を言い当て、辻村さんもそれに対して特段不思議とは思いませんでした。

 

その人は決して占い師ではありませんが、三年後の予言の後、言われたことは一つだけ。

『呼吸の仕方は間違えないように』。

 

その後、辻村さんは元同僚に教えられた占い師を見かけ、何も言われなかったことにホッと胸を撫で下ろします。

向こうからやってくる力はたぶん、あるから。

 

 

やみあかご

 

子どもの夜泣きが始まり、疲れている夫に気を遣って妻は子どもをリビングに連れて行きます。

そのまま起きてしまったようで、テーブルを使って掴まり歩きを始める子ども。

 

妻はやけだと自分も真似し、子どもを追いかけます。

子どもは楽しそうですが埒が明かず、途中で子どもを抱きかかえると寝室に戻りますが、彼女は驚愕します。

 

寝ている夫の横に、子どもがいたのです。

なら、自分が抱えているこれは何?

 

妻はその顔を見ることが出来ませんでした。

 

 

だまだまマーク

 

息子の春歩が突然『だまだまマーク』と言いだし、私は首を傾げます。

思い当たるマークを見せますが、春歩は違うといいます。

 

周りのお母さんに聞いても他の子どもは言っていないと言いますが、幼稚園の先生に聞いてみると、先生の表情が固まります。

実は何年かに一度、この幼稚園では『だまだまマーク』と言い始める子どもがいるのだといいます。

 

それが何を指すのかは分からないと言いますが、口にする春歩はかわいく、私はこの時はまだ気にしていませんでした。

その後、『だまだまマーク』のことが分かったのは秋のことです。

 

幼稚園で秋の運動会が行われ、帰り道、忘れた帽子を春歩と夫が取りに行っている間、私はお寺の境内にある大木の前で待ちます。

その幹には大きな洞があり、私は中を覗きます。

 

すると突然、声が聞こえます。

黙って、出して、代わって。

 

このままではいけないと思い、私は懸命に顔をそらします。

次の瞬間、白昼夢のような感覚はなくなり、いつもの日常に戻っていました。

 

私は恐る恐るもう一度大木を見ると、洞の脇に小さな三角のマークを見つけます。

ふと視線を感じると、春歩が戻ってきて、それを『だまだまマーク』だといいます。

 

私は波長の合う子がそれを言い出すのだと思い、自分もまた波長が合って見えて、聞こえたのかもしれないと思います。

目線を上げると、青い屋根の家が見え、そこは住人がいつかない家でした。

 

その家に昔住んでいたという子どもは、もしかしたら小学生にもなれなかったかもしれない。

そう思うと怖くなり、春歩を抱きしめるのでした。

 

 

マルとバツ

 

女性は会社帰りに『ポロン』というスーパーに寄ると、深夜にも関わらず女の子が入口に座っていました。

女の子はお母さんを待っているのだといいますが、店内にはそれらしき人物はおらず、外に出ると女の子はいなくなっていて、代わりに地面に白いチョークで小さく『〇』が描かれていました。

 

その後、同じく深夜に女の子をまたしてもスーパーの入口で見かけますが、女性は怖くなって声を掛けませんでした。

すると帰る時、女の子はいなくなっていて、代わりに地面に大きく『×』と描かれていました。

 

それからすぐスーパーは閉店することになり、女性は店の前にある電柱に花束が手向けられていることに気が付きます。

顔見知りになった店員に聞くと、前の道で交通事故があり、亡くなったのは小さな女の子だといいます。

 

女性は二回目も声を掛ければ良かったと後悔します。

×と描かれたのを見たのが最後になってしまったのが、いたたまれなく思えました。

 

しかしその時、女性は目を疑います。

スーパーから出てきた女の子がこの間の女の子に似ていて、その背中には白いチョークで無数に小さく『×』と浮かび上がっていました。

 

 

ナマハゲと私

 

大学の講義の課題で、自分の身近にある祭りや風習を調べてくることになった美那子。

彼女は秋田出身でナマハゲについて調べることになり、面白がる友人たちが彼女の実家に遊びに来ます。

 

母親が町内会役員にナマハゲを手配し、その夜、ナマハゲが来ます。

美那子はテレビが見たいと一人二階に上がり、テレビを見ていました。

 

下では両親や友人の悲鳴が聞こえ、自分の名前を呼びます。

しかし、美那子は適当に返事をして、ヘッドホンをします。

 

テレビが終わると、美那子はヘッドホンを外し、家の電話が鳴ります。

出ると相手は町内会の土井で、頼まれていたのを忘れていたといいます。

 

美那子は唾を飲み込みます。

なら、家に来たのは誰?

 

冷静にさっきの声を思い出すと、逃げろという母親の声がありました。

電話が切れると、背後から階段が軋む音がします。

 

私は振り向き、首を……

 

 

 

タイムリミット

 

下校時、クライメイトの小嶋くんと下駄箱で一緒になった私。

彼は、私たちの住む県にあるおかしなシステムの話をします。

 

この県では一年に一度、残酷な隠れんぼゲームが行われ、それはいつ、どこで行われるのかは分かりませんが、一度聞けば分かるチャイムが鳴ると始まり、その場所は閉鎖されます。

そして一時間後、銃を持った敵が侵入し、居合わせた人を殺して回るのです。

 

今年はまだないねと話していると、突然、耳慣れないチャイムが鳴り、学校に閉じ込められてしまう二人。

ゲームの開始の合図です。

 

学校には私の妹のサエコも残されていて、私は死を覚悟します。

妹をサエコを洗濯機の中に隠すと、屋上を目指して歩きます。

 

まだ未練のある元カレに留守電を残し、敵の侵入までのカウントダウンがされます。

私が屋上のドアに手をかけると、カウントは終わりを告げるのでした。

 

 

噂地図

 

真由美と野乃花の小学校では、噂地図というものが流行っていました。

噂の元を辿っていくことで、噂の出所に辿り着くことができるというものです。

 

ただし、作るにあたっていくつか条件があり、絶対に正確に作ること、一度作り始めたら途中でやめないことなどがありました。

もしそれが守れないと、作った本人にひどいことが起こるといわれています。

 

真由美は高校生になり、野乃花から相談を受けます。

野乃花のクラスメイトである山口晶子が、同じクラスの鳥飼と付き合っているという噂が流れていて、誰がそんな噂を流しているのか調べてほしいのだといいます。

 

晶子は鳥飼に告白し、振られていて、噂されることが我慢ならなかったのです。

そこで真由美は噂地図を作ることを提案し、後日、完成したものを野乃花に見せます。

 

噂は真由美の友人である理江までは辿れませんでしたが、そこから先は野乃花たちのクラスの男子ということ以外、分かりませんでした。

ここで真由美と野乃花の間で不穏な空気が流れますが、野乃花はこれで晶子も納得するとクラスに戻っていきます。

 

ここで明かされる真実、あの噂地図はでたらめでした。

理江とは口裏を合わせ、意図的にこれ以上辿れないようにしたのです。

 

だって、付き合っているという言葉を最初に使ったのは真由美だから。

そして、その話を持ち込んだのは野乃花。

 

野乃花はそのことを分かった上で真由美にこの話を持ち込み、予防線を張ったのです。

これで問題は解決したはずでした。

 

ところが噂地図を作って以降、真由美が近づくと誰もが会話をやめ、その話に真由美を混ぜてくれません。

両親も同じ様子で、真由美は耐えられずに理由を聞きますが、両親は意味が分からず戸惑ってしまいます。

 

真由美がこの状況の意味に気が付いたのは、ネットで噂地図に調べていた時です。

真由美はでたらめな噂地図を作り、罰を受けているのです。世の中のどんな噂も、誰にも教えてもらえなくなるという罰を。

 

ある投稿者は、噂から解放されて良かったと言っていますが、パソコンの画面が真っ白になって真由美は気が付きます。

ネットに載っているこれらも全部噂なのだと。

 

真由美はようやく自分の失ったものに気が付き、それが幸せだとは到底思えないのでした。

 

 

七つのカップ

 

小学五年生の私が友人の彩葉ちゃんは、交通事故が多発して三人の死者が出た横断歩道にマクドナルドの紙コップが置いてあることに気が付きます。

中にはアルファルトの小さな石が詰まっていて、日を追うごとに数が増え、最大で七つまで増えました。

 

それからしばらくして、カップの一つが倒れていました。

すると翌日、カップは全てなくなっていました。

 

そんなことが繰り返されたある日、知らないおばさんが横断歩道の前に立ち、学校の方を見ているのを見かけます。

両親に聞くと、彼女は矢幡といい、十年くらい前にその場所で娘を亡くしていて、あるテレビ番組をきっかけに娘の霊がそこにいることを知り、ああやって娘を待っているのだといいます。

 

その後、おばさんに会うと、あの紙コップはおばさんが置いたものだということが分かりましたが、彼女の子どもがよくしていたという以外のことは聞けませんでした。

並べた本当の理由は分かりませんでしたが、その子に会いたいのだということだけは分かりました。

 

二人はいつしか、その女の子の霊が現れますようにと祈るようになっていました。

 

その後、雨が降る日にそこを通りがかると、紙コップが七つ並んでいました。

おばさんもいましたが、危ない様子で横断歩道を踏み出し、車が迫ります。

 

私と彩葉はおばさんと呼ぼうとしますが、口から出た言葉は『おかあさん』でした。

おばさんは立ち止まって難を逃れ、二人を見ます。

 

その時、紙コップがが全て同じ方向に倒れ、中から赤いビー玉が出てきます。

おばさんはそのビー玉を握りしめ、キミカちゃんと娘の名前を呼びます。

 

おばさんはその後引っ越しますが、私は大人になって当時のことを振り返ります。

自分が出会った幽霊は、寂しいから人の命を奪うのではなく、出ることを待ちわびられ、自分を思う人を救おうと呼びかける幽霊だったのだと。

 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか。

新しい辻村さんの一面が見られる作品であり、気軽な読書にぴったりな作品です。

 

一息いれたい時におすすめです。

 

きのうの影踏み (角川文庫)

きのうの影踏み (角川文庫)

 

 

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