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『さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集』ネタバレ感想 眉月じゅん【著】

さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集 (ヤングジャンプコミックス)

 

魔法が使えたからって幸せになれるとは限らない。だけど──。表題作「さよならデイジー」など、女が抱える強い感情、愚かさと美しさを強烈に描き出した漫画界最注目の俊英・眉月じゅんのデビュー作から各誌に渡って発表された才能の結集とその輝跡・初期短編集。泣いて笑って戦って、優しい爪痕を貴方へ。

【Amazon 説明より】

 

先日、大人気だった『恋は雨上がりのように』が惜しまれつつも連載終了した眉月じゅんさんの初期短編集となる本作。
対象期間が2007-2017年ということで、作風や作画が今とはかなり違うものもあるので、新鮮な気持ちで読むことが出来ました。

 

あと基本的に男女関係を描いているため、エロ成分が多めです。
ここから『恋は雨上がりのように』に繋がったと思うと、不思議な感じもしました。

 

この記事では、そんな本作の魅力をあらすじや個人的な感想を交えながら書いていきたいと思います。
ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

 

 

 

 


エブリデイ

 

主人公の洋介は正義感が強くガサツなため、仕事が決まってはすぐにクビになり、友人の経営するバーで愚痴をこぼしていました。
すると、そこにエミリと名乗る金髪の美女が声を掛けてきて、二人は洋介の自宅に向かいます。

 

エミリは彼にフラれたばかりで、洋介はそんな男を忘れさせるという建前で行為に及ぼうとします。
しかし、シャワーを浴びているエミリを見て気が付いてしまいます。

 

なんとエミリは男だったのです。
本田エミリ(本名イサオ)24歳、女性風。

 

彼女はニューハーフバーで働くホステスでした。
期待を裏切られすぐにでも追い出そうとする洋介ですが、泊めてほしいとエミリに涙ながらに訴えられ、不覚にもときめいてしまった洋介は彼女?を一晩泊めてあげることに。

 

ところが、エミリは一週間経っても帰らず、それどころか作る料理はどれもおいしく、家事を全てこなし、さらには家賃、光熱費までたてかえてくれ、もはやどったが居候か分からなくなっていました。
まるでヒモ生活です。

 

一週間も仕事を休んでいたエミリですが、彼女の働くニューハーフバーには失恋休暇というものがあり、彼女はそれを利用して休んでいたのでした。
ということで、本日から出勤。

 

エミリは洋介と夫婦のようなやりとりをすることで幸せになれる予感を感じていましたが、職場に届いた元カレの結婚式の招待状が届いたことで、自分がみじめなニューハーフなのだと落ち込んでしまいます。
一方、洋介は仕事を探す気にもなれず、改めて幸せについて考えますが、想像の中でキッチンにいるのはエミリでした。

 

そんなある日、エミリから五万円のアルバイトを提案される洋介。
内容は、元カレの結婚式にエミリの代わりに参加し、新郎を殴ってくるというものです。

 

洋介はあまり気乗りせず軽口を叩くと、エミリは帰ってしまいます。
多少の責任を感じた洋介は結婚式に参加し、エミリの元カレとその妻の晴れ姿を眺めながら、幸せについてもう一度考えます。

 

結局、新郎を殴らないまま帰宅。
その後、無時に仕事が決まって友人のバーに報告しに行くと、旅行に行くようなトランクケースを持ったエミリが現れ、タイに性転換手術を受けに行くことを明かします。

 

彼女は死ぬ可能性すら考えていましたが、洋介には関係ないと背を向けて帰ろうとします。
そこに洋介は、お土産に香辛料がほしいと言い、帰ってきたらおまえがそれを使って料理をしたら良いとエミリを見送ります。

 

エミリは大泣きしながら行ってきます!と宣言し、洋介もそれを恥ずかしそうに見送ります。
洋介は、大切な人と一緒に報われなかった日々を愛せたら幸せだと思いながら、エミリの帰りを待つのでした。

 

 

 

レバニラ 前編・後編

 

女性作家・坂上京生子は、『女性器に名前を』という強烈なタイトルの本を出版し、世の女性から絶大な支持を得ていました。
ある日、御曹司の蓮見からの誘いに京生子は乗り、二人はホテルへ。

 

二人はそのままセックスするのかと思われた時、京生子はなぜか突然誘いを断り、理由をつけて帰ってしまいます。
そう、彼女はセックスコンプレックスを抱えていたのです

 

女王様のような強い女性のイメージを抱かれている京生子ですが、実はセックスで一度もイッたことがなく、セックスに苦手意識を持っているのです
自宅に戻ると、エレベーターでばったり出くわした男性。

 

彼は京生子の住むマンションの裏手にあるソープランドのドアマンで、住んでいる部屋も京生子の真下。
四十過ぎてこんな仕事をしている彼を京生子は軽蔑し、何事もなく部屋に戻ると、自慰を始めます。

 

おもちゃを使って理想のセックスを思い描く京生子ですが、イク間際、なぜがさっきのドアマンの男の顔が思い浮かび、彼女は絶頂を迎えます。
別の夜もドアマンの男を思いながら自慰に励む京生子ですが、途中でおもちゃの電池が切れてしまい、おもちゃを窓の外に放り投げてしまいます。

 

さらにイケなかったことで苛立った京生子は、わざと洗面所に栓をして水を溢れさせると、念入りに化粧を始めます。
当然が水が床に溜まれば下の階にまで被害が及び、京生子の読み通り、ドアマンの男がクレームを言いに来ます。

 

京生子は知らないふりをして彼を自宅に上げると、強引に唇を奪い、男も俄然やる気になります。
しかし、そこでハッと我に返り、理不尽にも彼を家から追い出してしまいます。

 

それでも諦められず、また水浸しにして彼に部屋に来させ、本当の行為に及びます。
順調に快楽を享受していく京生子ですが、陰部を舐めるという男に抵抗を覚え、意識は過去の自分に飛びます。


彼女は男にイかされることで自分が自分でなくなってしまうことを恐れていましたが、どんなことがあっても自分は自分なのだと認めることができ、無事にセックスでイクことが出来ました。

彼女はそのことを男に打ち明けると、男の好きな餃子の王将に二人で行き、レバニラと生を注文します。


二人の関係は、ここから改めて始まるのでした。

 


爽快サイケデリック その1

 

忌野才子(イマワノサイコ)。
彼女は右目に眼帯をつけ、暗い上にキツイ三白眼と、誤解を受けやすい見た目をしていました。

 

そんな彼女はレンタルビデオショップで働き始め、仕事を教えるよう言われたのが夏坂(ナツザカ)というイケメンな好青年でした。
丁寧に仕事を教える夏坂を睨むように見つめ、休憩に入る間際にお礼の手紙を渡して控室に向かう才子。

 

手紙には『有難う御座います』『すみません』などの文字がびっしりと書かれていて、その時点でヤバイ雰囲気はしていますが、それでも才子が戻ってくると笑顔で対応する夏坂。
才子は頬を赤らめながら彼に返事をし、夏坂はますます混乱します。

 

仕事が終わり、才子は自宅の床に寝転がりながら、天井に貼られた何かを見つめています。
そこに才子とは縁のなさそうなギャルの友人が訪れ、天井に貼られていたのが大量の夏坂の写真だと判明します。

 

彼女は客としてお店を訪れた時に夏坂を見つけて恋に落ち、盗撮まがいのことをして想いを募らせていたのです。
この異様な様子に驚かないところからして、ギャルの友人は才子のこういうところも知った上で付き合っているのでしょう。

 

夏坂と同じ職場で働き、これから距離をつめていこうと考えていた才子ですが、ある日、夏坂の彼女がバイト先に訪れ、思わず呪いの言葉を延々と呟いてしまいます。
帰り際、夏坂の挨拶も無視してコンビニで缶ビールを買うと、高いところから町中に向って『怨―ンッ』と叫びます。

 

耳を澄ましますが、犬の鳴き声しか返ってきませんでした。
しかし、才子が缶ビールのプルトップを開けると、夏坂の声で『また明日、サイ子さん』と幻聴が聞こえるのでした。

 


おやゆびひめ

 

主人公の女性はSNSによって承認欲求を満たす今時の女性で、彼氏には都合の良いヤラせてくれる女という認識しか持たれていませんでした。
そんな彼女にとって、自分で作った料理をSNSに上げ、みんなにいいねを押してもらうことだけが生きがいでした。

 

そんなある日、隣に引っ越してきた人の物音がうるさく抗議にしにいくと、中から現れたのは石膏像とお腹を空かして倒れた大きな丸眼鏡にもじゃもじゃ頭の人でした。
主人公の女性は、大量に作っていた料理をその人に振舞います。

 

会話していく中で、その人は彼女のイイカラダに目をつけ、石膏で彼女の型をとっていきます。
しかし、SNSに興味がないその人に女性は賛同できず、自分の料理の方がたくさんの人に見られていると下に見ていました。

 

別の日、彼氏とのラインで唐突に髪を切ればと提案され、彼女は相槌を打ちながらも記念日に食べたいものを聞きますが、返信は返ってきません。
彼氏にないがしろにされ不満を募らせる一方で、あなただから声を掛けたという隣人の言葉に満足感を覚えていました。

 

いつものようにSNSを見ていると、そこでなんと隣人現代アートの分野で有名であること、さらに女性であることを知ります。
彼女の型どりは、今度は顔に及びますが、現代アートの女性は前回作った腕の石膏から、彼女の人差し指と薬指に吐きダコがあるのを見つけ、彼女の抱える心の闇を見抜いていました。

 

そして、訪れた記念日当日。
彼女のSNSには七面鳥など豪華な料理が並んで幸せそうな様子ですが、実際は二人分の料理に彼女一人で、しかも彼氏のために言われた髪型にしたという痛々しさ満載な光景がそこにはありました。

 

女性はやけになって七面鳥にかぶりついていると、そこに隣人の女性が現れ、『考えない人』と命名した裸体の彼女がキノコの上に座り、スマホを見ている石膏像を得意げに披露します。
隣人の女性は満足げですが、彼女は腹がって持っていた七面鳥を石膏像にぶつけ、さらに床に置いてあったトンカチで破壊し始めます。

 

二人はつかみ合いを始め、彼女は自分はこうじゃない、考えてると怒りをあらわにしますが、嘘で塗り固めて何が違うのかと指摘され、何も言い返せずに泣くのでした。

 

場面は変わり、女子高生三人が会話しているシーン。


楽しげにSNSをチェックしている友人二人をしり目に、ミキと呼ばれる少女は代わり映えしない投稿につまらなさを感じていました。

そんな時、彼女の新しい投稿を見つけます。


それは、おそらく石膏で作られた、背中を向けてあぐらをかく彼女でした。

そして、ミキはそこに何かを感じ、いいねを押すのでした。

 


爽快サイケデリック その2

 

最近何かとついていない才子。
そんな時、運気を上げるという『魔法のスティック』なるいかにも怪しいものがテレビで紹介されていて、才子は即座に注文します。

 

魔法のスティックは、願いを念じながら天に向かって振ると効果があるということで、アルバイト先で振る才子。
すると、夏坂から今夜空いているかとまさかの誘いを受け、心を躍らせる才子。

 

しかし、実際はなんて事のない才子の歓迎会で、もちろん職場の人間全員います。
最初はがっかりしますが、バイト中では見ることのできない普段の夏坂の姿を見ることができ、さらに偶然彼に触れ、もう幸せいっぱいです。

 

さらにはカラオケでイメージを百八十度変えるような見事な歌を披露し、場は大盛り上がり。
しかも帰りは夏坂と二人で、いい感じです。

 

ところが、そこにまたしても現れたのは、夏坂の彼女・まみ。

別れ際、魔法のスティックなど存在しないのだと確信し、真っ二つに折ります。


そして、バッティングセンターにいるギャルの友人に合流すると、見事な一本足打法でホームランを決めるのでした。


 


つなぐ夜 前編・後編

 

ユウキはパチンコ屋で働く一方で、匿名掲示板に自分の胸元や下着の写る写真を投稿しては男たちのアプローチを受け、満足感を得ていました。
そんなある日、控室の窓から外を見ると、いつも身なりの良い中年の女性が毎晩数時間にわたって立っていることに気が付きます。

 

家に戻ると彼氏の拓哉がいますが、それも寂しさを紛らわせるためにつき合っただけであり、いつ別れを切り出そうか考えていました。
後日、ユウキが職場を後にすると、いつも立っているおばさんが中年の男に絡まれていて、聞くとお金で体を要求されているようでした。

 

咄嗟にユウキがお母さんと嘘をつき、女性を無事救出します。
女性は恐怖からか足が震えていて、二人は道路わきの縁石で休むことに。

 

ユウキも最初は娼婦かと思っていましたが、女性は女としての価値を確かめるためにああして立ち、男から求められることに喜びを感じているのでした。
実際に、今日のことも喜んでいて、ユウキにはそれが理解できませんでした。

 

拓哉と会っている時も彼女の言葉の意味を考え、彼と行為を終えてシャワーを浴びている時、初めて自分の存在の不確かさを感じるのでした。
また職場では、仲の良かったマキが異動になってしまい、落ち込んでしまいます。

 

その日の帰り、またおばさんが立っていて、ユウキは自分が投稿している匿名サイトを紹介し、得意げです。
しかし女性はそれが何かと気にしない様子で、ユウキはとうとうあなたがここにいると不安なんですと本音をぶつけます。

 

しかし、女性は自分の欲求のためにやめるつもりはなく、さらにユウキの不安が本当に自分のせいなのかよく考えてほしいと言い、その場を立ち去ります。
ユウキはあの日からその言葉の意味を考えていると、拓哉からカッコつけるために飲み会に一緒に来いと言われ、彼の友人たちと飲みます。

 

終始、拓哉にもっと愛想良くしろと言われ、自分の不安が何かに気が付いたユウキ。
ついに我慢の限界になり、ユウキは拓哉に本音をぶつけ、別れることに。

 

前に進めた、自分は空っぽじゃないと喜ぶユウキ。
翌日、マキにもそのことを報告し、帰り道、夕食をとっていたファストフード店でナンパされ、その内の一人とホテルに行くことに。

 

すると、途中であのおばさんとすれ違い、彼女と自分は何も違わないことに気が付き、男の誘いを断り、空っぽになることが怖くなって泣き叫ぶのでした。


マキがいなくなったある日のこと、控室の窓からあの女性が立っているところを見つけますが、次の瞬間、そこに車が突っ込むのを目撃してしまうユウキ。

下に降りると、彼女が救急車で搬送される時にユウキと目が合います。


ユウキは、自分だけは彼女のことを知っていると心の中で思い、その姿を見送るのでした。

 


爽快サイケデリック その3

 

ある日の勤務で、コンタクトと排水溝に流してしまってメガネで出勤してきた夏坂。
あまりに気持ちが高まってしまった才子はその夜、ギャルの友人にも手伝わせて部屋中の夏坂の写真にメガネを書き加えていきますが、さすがに友人もこれには付き合いきれず、そんなに気に入ったのなら写真を撮ってこいと突き放します。

 

翌日、言われた通り、才子はデジカメを構えて夏坂を隠し撮りしますが、何度やってもメガネをかけた別の誰かしか撮影できず、苦戦します。
しかし、ようやくチャンスが訪れ、才子は意を決してシャッターを押そうとしますが、あまりに夏坂が素敵すぎて手の震えが止まらず、写真を撮ること出来ません。

 

それでも諦めきれずに再度挑戦すると、今度は夏坂がメガネをしておらず、周囲を見渡すと彼のメガネが無造作に置かれているのを発見し、思わず入手。
彼のつけていてメガネを眺め、夏坂にメガネをかけてもらうという妄想に浸って昇天寸前です。

 

結局、メガネの写真だけ撮るとメガネは夏坂に返し、大事なことがあると友人を部屋に呼びつけます。
そこで友人が見たもの。

 

それは大量の夏坂のメガネの写真で、才子はそれ全てに夏坂の顔を書くよう指示するのでした。
結局、前よりも余計に手間がかかっているのでした。

 


さよならデイジー

 

転入生としてやってきた蝶野デイジー。
彼女は自分が魔女であると公言し、やばいのが来たと初日から色々な意味で注目を集めます。

 

そんなデイジーですが、隣の席になったケンジに一目ぼれし、目を車のライトのように輝かせ、またしてもクラスメイトたちにやばいやつだと思われるのでした。


ケンジはイケメンですが、節操無しであまり褒められた性格ではありません。

しかし、恋する乙女は盲目状態のデイジーには都合の良いようにしか見えず、ケンジが彼女にフラれたことを知ると、元気づけようとデイジーの国に伝わる『元気が出るおまじない』をかけますが、ケンジには効かず、代わりに要求されたのがセックスでした。

 

こうして、デイジーは疲れ果てるまでケンジの相手をし、都合の良い女に成り下がっていくのでした。

 

ここからはケンジ中心の話。
彼は童貞を捨てた中三の夏休み、すぐヤラせてくれる先輩にお願いをして童貞を捨てようとしますが、挿れる場所が分からず、一度落ち着こうとトイレに行きます。

 

すると間違えてビデのボタンを押してしまい、偶然にも挿れる場所を見つけ、無時に童貞を卒業したのでした。

 

また彼はバンドのボーカルをしていて、ライブ中に大勢のファンに向けて必要であれば電話一本でいつでも呼んでくれと宣言しますが、電話しても誰も繋がらず、彼と関係を持った女性たちは激怒します。
一方デイジーは、いつもこう、地下にいるのかしたらと健気でポジティブなのでした。

 

またある日、デイジーは母親にケンジと付き合っていることがバレてしまい、三か月間の地獄への旅を言い渡され、デイジーはケンジに待っていてほしいと言って地獄に向かいました。
そこで待っていたのはアンソニーという赤鬼で、彼女はアンソニーの家に居候することになりました。

 

しかし、地獄は地下のため電波が届かず、三か月間、ケンジと連絡をとることすら出来ません。
そうするとムダ毛も生えるというもので、暇を持て余したデイジーは魔法でムダ毛を処理します。

 

すると、それを目撃したアンソニーはお店を出すべきだといい、デイジーはビューティーサロンを開いて鬼の毛を抜く日々を過ごします。
一方、ケンジはデイジーにことなど忘れて合コンをしていました。

 

デイジーが地獄に来て二ヶ月が経ったある日、アンソニーはデイジーに花火を見せてくれ、さらに付き合ってほしいと言います。
確かにアンソニーは優しいし頼りになるとデイジーは一瞬考えますが、でもすぐに彼が赤鬼であることを思い出して断るのでした。

 

さらにデイジーはこのままでは赤鬼のお嫁になってしまうから地上に戻してほしいと母親にお願いし、晴れて二ヶ月ぶりに地上に戻ります。
早速ケンジを探しに行くと、そこにはケンジと元カノが並んで歩いていて、よりを戻したのだという。

 

これに対して怒るのかと思いきや、デイジーは強力な呪文を唱えて消えます。
それは『幸せになってね』という、楽しかった日々をいつまでも輝かせる最高の呪文でした。

 

そして、切ない恋を知っている女の子の胸の中にはデイジーが存在するとして、次の恋をするその日まで、デイジーとさよならを交わすのでした。

 


最後に

 

いかがでしたでしょうか。
現代の女性の闇を描いた作品からコミカルだけどちょっと切ない話まで、これ一冊で本当にバラエティーに富んだ作品を楽しむことができました。

 

眉月先生の次回作に期待しながら、また『恋は雨上がりのように』が読みたくなりました。

 

さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集 (ヤングジャンプコミックス)

さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集 (ヤングジャンプコミックス)