百本文庫~夜更かしのお供に~

つい夜更かししてしまう本を紹介しています。

『楽しいから笑顔』ではなく『笑顔を作ると楽しい』を教えてくれる本

脳には妙なクセがある (新潮文庫)

 

コミュニケーション最強の武器となる笑顔は、“楽しい”を表すのではなく、笑顔を作ると楽しくなるという逆因果。脳は身体行動に感情を後づけしているのだ。姿勢を正せば自信が持てるのもその一例。背筋を伸ばして書いた内容のほうが、背中を丸めて書いたものよりも確信度が高いという―。とても人間的な脳の本性の「クセ」を理解し、快適に生きるため、気鋭の脳研究者が解説する最新知見!

【「BOOK」データベースより】

 

あまり物語以外の本は読まないのですが、最近思うようにいかないなと感じていたところ、本書が目に入ったのですぐに購入しました。

記事のタイトルの内容はもちろんですが、池谷さんがこれまでに執筆した百本近いエッセイが収録されていますので、読み応え抜群でした。

 

それでいて読みやすく、日常の悩みに対するアンサーになるものもあれば、雑談で使えそうなトリビアまでその内容は幅広いです。

この記事では、そんな本書の魅力についていくつかの例や個人的な感想を交えて書いていきたいと思います。

 

ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

① 笑顔を作ると楽しくなる

 

『笑顔を見るのは気持ちが良い』というのは誰もが思う効果だと思いますが、さらに笑顔は感染します。

そうやって他者に対して影響を与えると思われていた笑顔ですが、実は自分にも影響を及ぼすことが最近になって分かってきました。

 

それについて調べた研究として、例えば箸を縦にくわえた場合と横にくわえた場合を考えます。

すると、同じ漫画を読んだ場合でも、箸を横にくわえた場合、つまり笑顔に近い表情筋の使いたかたをした方が高得点になりやすいそうです。

 

そう考えると、日ごろから笑顔を意識することがいかに大事かが分かりますね。

 

 

② 他人の不幸を気持ちよく感じてしまう脳

 

表面上繕ったところで、他人の不幸が気持ちよいことを否定できる人は少ないのではないでしょうか。

例えばバラエティーなんかだと、芸人がドッキリにあったり罰ゲームを受けるのを見て視聴者は大笑いしていますよね。

 

でもこれは決してその人が卑しいわけではなく、脳がそういう風にできているのです。

他人の不幸を喜ぶ感情を『シャーデンフロイデ』と呼ぶそうです。

 

これは脳の報酬系が関係していると言われていますので、人の不幸をバネに自分を鼓舞することは、決して間違っていることではないですよね。

あと、この感情は女性よりも男性の方が強いそうです。

 

 

③ 人差し指が短い人は株で儲ける!?

 

自分の手の人差し指と薬指をご覧ください。

どちらが長いでしょうか。

 

最近の研究で、薬指に比べて人差し指が短い人は株取引で『儲け上手』だということが分かりました。

これは男性ホルモンであるテストステロンが影響していて、胎児期に浴びたテストステロンの量が多いと人差し指が短くなるという仕組みです。

 

またテストステロンは男性ホルモンなので、一般的に女性よりも男性の方が人差し指が短いと言われていますが、もちろん例外もあります。

人差し指が短い女性は、同性愛の傾向が強いそうです。

 

ただし、これはあくまで『傾向』であり、絶対そうだということではありません。

こういう考え方もあるくらいの気持ちで読んでいただけると面白いと思います。

 

 

 

④ 意中の人の左側に座る「シュートネグレクト」効果

 

人は顔の左半分を重要視する傾向にあり、特に右利きの方はその傾向が強くなります。

そのため、顔の左半分が笑っていると、それだけで笑っていると認識しやすくなります。

 

そのため人は普段の身だしなみ、例えば髪を整える時も、左側を重要視するそうです。

ただし、鏡を見て左側は相手から見て右側なので、次からは右側を注意して整えてみてください。

 

この考え方からいけば、合コンなどでは気になる人の左側に座ると、気にしてもらえる可能性が高まるかもしれませんね。

 

 

⑤ アイスコーヒーよりもホットコーヒーに親近感

 

温かい人、冷たい人、という表現がありますが、それは飲み物でも印象が変わるそうです。

もし隣に立つ人に「ちょっと持っていてほしい」と頼まれた場合、それがアイスコーヒーよりもホットコーヒーほうが『穏和で親近感を覚える人柄だった』と高評価を与えやすいそうです。

 

人間って、僕らが考えているよりも単純な生き物なんですね。

ただし、真夏にホットコーヒーなんて飲んでたら逆に暑苦しいと思われそうなので、そのへんのさじ加減は難しいかもしれません。

 

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか。

この記事で取り上げた研究はほんの一部で、その他にも興味深いエッセイが数多く収録されています。

 

人生、意外と簡単なことで変わるかもしれませんので、暇つぶし程度でいいので読んでみてください。

 

脳には妙なクセがある (新潮文庫)

脳には妙なクセがある (新潮文庫)